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Channel: 猫次郎のなんたらかんたら書き放題
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駆け足の夏

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 今朝は雨だ。山には霧がかかって視界は500メートルもない。玄岳の頂上のスカイラインは煙っている。雷がゴロゴロなって稲光が光る。7階から見下ろす熱海の森は緑と黄緑の無限のグラデーションで雨音を吸い取る。ガラス越しに夏が冷やされて、きっと植物には恵みの雨だろう。
 外気温24度、湿度100%だからエアコンをドライにして室温を26度、湿度を60%まで下げると半袖短パンで快適に過ごせる。今をなるべく最高の状態に保つことがすなわち単純な快適ということであり、出来るならそういう時間が多いほうが楽だ。過酷な暑さ、寒さ、湿度、騒音、忙しさ、過密さなど人生の不愉快の原因を一切取り去ると気持ちが穏やかになる。ウパニシャッド哲学の林住期という時間の意味はきっとそんな体験の集積が人生の後半部分では必要だという人類の英知なのだと思う。楽隠居という言葉が日本にもあるが、それは家族の同居生活の延長にあるようなニュアンスで、重い責任の回避という響きもっている。空間特性の差が密度の差、心理と形態の差になるという意味では島国には逃げる場所が少ないのか、それとも都市にいると逃げようがないのか、リゾートに住むと逃げ場があると発見した幸せな少数は「なんだここはすごく日本にいてもスカスカで快適じゃないか!」ときっと我を忘れる。(笑)都会的な便利さを多少放棄する勇気と諦念さえ少しあれば、ゆっくりと幸福で平和な時間にどっぷりと浸かって生きる事が可能なのだ。ウトウトと満腹で昼寝をしながら本を読むことのナンという至福!

 

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嵐の前の静けさという言葉がある。これを一番恐れているのは我が家の猫で、今年もう17歳になる爺さんである。少し痩せたが食欲はあって毛並みもツヤツヤしているが、孫が来ると恐怖で固まる。娘の子供は3人いて、11歳、8歳、3歳と男、女、女といずれも元気で動物好き。つまり猫が大好きで、家にくると奇声を発して興奮のあまり追いかけ廻し、弄りまくり、やがてひっかかれるという繰り替えしを飽きずにずっとやっている。もう毎年くるたびにそれだから、猫のほうは警戒していて奇声を聞くや否やグラフラックの最上段の奥に逃げ込んで静かになるまで出てこない。夏休みとは猫にとれば恐怖の数日間ということになる。
 だから猫の逃げ場を作るためには昼間は孫をどこかに連れ出さないとならないという事になって、いろいろ行く場所を探すのだが、熱海は子供向きの遊び場は多くない。で、少し車で走って近場に行くことになる。水族館、映画館、ショッピングモール、アウトレットモール、海水浴場、花火見物、サファリパーク、十国峠のケーブルカー、箱根のロープーウェイ、芦ノ湖遊覧船、寿司屋、鰻屋、うどん屋などを順番に回る。お盆の時はどこも激混みだから、日にちをずらして、みんなが帰った頃に行くのが楽だ。孫を連れて順番に並ぶのはこの暑さでは辛い。3人もいるとこちらが一人では無理で、爺と婆でなんとかなるという感じだ。僕は運転と料理、マダムは買い物とお風呂と洗濯であっという間に3-4日が過ぎてヘトヘトな夏が駆け足で過ぎる。

 それでもこうして孫が来るのもあとわずか数年の事だろう。中学生や高校生になればそんな場所に行きたいとは子供は思わないし、自分の事を考えてもせいぜい小学生の間ぐらいしか家族と一緒には動かない、遊ばなかったと思う。自主性が強く出始めて、生意気な年頃になれば一人で動くようになって、次第に大人に近づいていくのだ。誰でも通る道だから「元気で頑張れ!」と送り出す他ないと思う。
 昨日は、孫が来る前にモールの無印で服を買った。ちょうどセールで3割、5割引きで、2点以上買うと更に1割引になるという販促をしている。5点買って6000円ぐらいだから、単価は1200円ということになる。ワンピースとスパッツと男児用の麻のパンツだ。大人用のシャツ1枚ぐらいの値段だから、無印とかユニクロというのはサイズが豊富な子供用の実用衣料を手軽に買うには良いなと思う。子供服は1年でサイズが小さくなって着られなくなる。だからせいぜい半年ぐらい保てば良いのだから、1シーズンに2回転すれば十分だ。動き回り、汚し回るから数はある程度は必要なのだな。だから孫がくると洗濯機はフル回転で活躍するドラム式の大きなのを買っている。 
 誰と住むかによって、家とか家財道具というのはそうやって変わるのだな。今は複数だがそのうちどちらかがいなくなると今の家は広すぎるだろう。するとまた住み換えをきっとするんだろう。

 団塊の世代が71歳になって、あと数年すると後期高齢者になる。だから現在その住居がどんどんと売りで出てきたようだ。半端な広さと間取りで買い手がいない不便な物件だ。都心から1-2時間の通勤圏のニュータウンの木造120平米。不便だから買い手がいない。片方が死んで、痴呆症が出て、介護施設や老人ホームに入るには現金がいる。だからどんどん家は売りに出る。たっぷり金利を支払った1戸建てだが、価値は土地だけ。30坪じゃもう工夫のしようも無いだろう。
 40-70平米のフラットは老人の一人暮らし用に人気があって回転が早い。駅の付近、スーパー、コンビニ付近の温泉付きなら更に人気があって、売り出せば数週間で売れて行く。20坪で800万。老人が熱海で不便なく生きるための住宅コストだ。借りたら家賃は7万という所。水道高熱管理費入れれば10万かな?年金でもなんとかなる暮らしなんだろうな。

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ブランチは十割オロシ蕎麦
暑い時はこれが旨い❗

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