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Channel: 猫次郎のなんたらかんたら書き放題
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あと何冊読めるかな?

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 自分より年上の人生の先輩たちが、老いの生活と死に向けての居住まいについて、大変丁寧で親切なアドバイスを気楽に読める文庫や新書で沢山書いている。養老孟司、内田樹、大江健三郎、渡辺昇一、五木寛之、玉村豊男、川上弘美、桐島洋子、曾野綾子、上野千鶴子など元気な爺さん婆さんの軽い読み物は楽しい。まず彼らは共通して明るい。それは彼らが人生の成功者だからだろう。経済的にという意味よりも内容的にという意味だ。だから自分の感情、理性、方法に対して「具体的かつ肯定的」であるという共通点があると思う。政治信条だの、感覚係数だのはどうでも宜しい。ご自分の時間を好きに、信じるようにやるのが自由ということであり、それが自由の多様性というものでもある。外国の人では、カズオイシグロ、ガルシアマルケス、ロバートボラーニョ、オクタビオパス、ジョルジュ バタイユ、ミッシェル レリス、ミッシェル フーコー、ジル ドルゥーズ、フェリックス ガタリ、フリードリッヒ ニーチェ、など数え上げたらきりがない。どれもそれぞれ個性的で誰とも似ていないと思う。多分、上記の人で「普通の勤め人」だった人はあまりいないんじゃないかなと思うし、経済的に豊かな人もそう多くはないのかもしれない。それでも彼らは素晴らしい先輩だと思う。

 僕は自称インテリだから、本をすごくたくさん読む。典型的な活字中毒である。活字が手元にないなら缶詰の裏書きまで読むというタイプだ。風呂にもトイレにもなにか必ず活字をもって入る。きっと同年代の人の10倍ぐらいは読むだろうと思う。酒は一滴も飲まないし(獺祭やワインは全部マダムの専用です)ゴルフも釣りも全くやらない。競馬競輪などの賭博も一切やらない。(それでも大学時代は麻雀で食っていたが今はやらない)大体、1ヶ月にハードカバーで平均すると50冊から70冊は本を読む。1日2冊ぐらいのペースの事が多い。これぐらい本を読んでいると、他のことはほとんど出来ない。それでも生活する必要はあるから、掃除、洗濯、料理、買い物、運転ぐらいは読書の合間にやるが、出かける時には鞄には必ず1、2冊の読みかけの本が入っている。それでも本棚にはまだ未読の本が300冊ぐらい、再読したいと思う本が100冊ぐらいは常にある。買っては棄て、買っては売りとその反復をしているから、無趣味なのだが本を読むための老後であると思う。僕の老後は40歳から始まったが、23年ずっと本だけ読むような生活を続けてそれでも読めていない本がありすぎて、棺桶に入る前にそれを完了するのは無理だろうと思う。酒を飲んだら読書の時間が減るだろうし、釣りでもゴルフでも賭け事でもそれに費やす時間が惜しいのでする気が最初からしないのだ。本を読めない時間がもったいないのである。酒や釣りやゴルフの快楽と読む事の快楽は全くの比較の対象にさえにならないのである。

 だからある仲良しのガールフレンドは僕によく本や写真集をくれる。何を喜ぶかを知っているのだな。僕は何が好きか知らないので、いつも果物を送り返す。フルーツは嫌いな人が少ないし、家族がいる人は誰かが食べるから、太る甘いお菓子より良いかなと思う。誰かと仲良くなると「同じものを食べる」ということはきっと関係性にとっては一番大事な儀式なのだと思う。毎日同じものを食べれば、それはもう「家族になる」ということだと思う。それぐらい日常の生活の習慣と種族と遺伝は深い関係にあるというのが社会学、系譜学、考古学の基礎だと僕は思う。特性、類似性、差異性というのは組成の差だから、それはつまり採ったもの、食べたものの差異である。資本主義の初歩は食い物の差なのであると僕は思うな。だから僕のブログは一番多いのが、食い物の写真だと思う。それが差異化の最初だからだ。そういうつもりで見ている人なんてきっといないと思うけど。

 「猫は随分と贅沢で豪華で良いものを毎日食っているな」と誰かが感じるなら、同じにすれば金が自然に出来るという事だと思うだろう?人間はくったものでしか出来ないのだから。だからなるべく僕は料理の写真やレシピを書いているんだな。そうそうインド人には痴呆になる人がほとんどいないそうだ。彼らはガラムマサラを大量に採るので惚けないらしい。つまりカレーを食うのは惚け防止になるということだな。

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