9984
5401
4751
5401
4751
バリューとグロースの様態
1200枚も長期の月足グラフを毎月更新していると、大体3つぐらいの変動の様態に分類できることに気がつく人が多いと思う。と言っても1200枚を数十年書いている人は実際は皆無に近い稀さだから、僕と本質部分で話が合いそうな人はベトナムさんと他の数名ぐらいしかいないと思う。別に感覚的な事だから、どう感じようが本人の勝手であるから、どうでも良いと言えばどうでも良いが、下手な人の多くは自分がどこが特に下手かという自覚がない。その自覚の無さは、
1道具の量的な不足(枚数、累計年数、折れ線の期間と銘柄数、4本値場帳筆記の量的絶対数不足)
2分割練習の不足 に起因している。
相場技術論を取る立場にいる限り、1、2の不足は、変動感覚の欠如と売買技法の稚拙に直結するのだから、元々どうやってみたところでうまくなるはずがない。1、2を避けては、アメーバの細胞分裂が起きることは奇跡が起きても無理である。そういうものであるとしか言いようがない。
切れる包丁なしに刺身という料理ができないことと同じであるから、まず1、2を死ぬほどやれ。やっても多分8、9割ぐらいは箸にも棒にもかからんが、それで自分が駄目だと思えば諦らめれば良い。きっぱりと相場は辞めてほかの事に芽を出すことを考えろ。
才能がない、努力が足りない、頭が悪いといくらでもなれない理由はあるが、人生とは諦めの連続である。プロ野球の選手やJリーグの選手になれない人のほうが圧倒的に多いのと同じようにプロ相場師になれない人が圧倒的に多いのは当然なのだ。「うまい下手」とは元来そういうものである。長島やイチローは一々プレーするときに運動理論なんて考えてはいない。勝手に体が反射的に動くから良いプレーが出来るのだ。相場の玉操作も同じ事である。プロにはなれなくてもプロ的な売買を知って、そのように動くことで水面上に浮かぶことは可能だろう。そういうことを僕は書いているのだし、セミナーとはそのためにするのである。
それでさて、今年の相場の値動きの様態の分類をしてみよう。主にグロースとバリューでは正反対の動きをしているのに気がつくだろうか?バリューの代表は5401、グロースは4751,9984の2つで見てみる。
1 5401 新日鉄 H 3132 1月
L 2027 10月
変動値幅 1105 変動率 35%
その後の戻り高値 2087 戻り値幅 60
戻り率 2.96%
2 4651 サイバーA H 6930 7月
L 4280 11月
変動値幅 2650 変動率 38%
その後の戻り高値 5320 戻り値幅 1040
戻り率 24.3%
3 9984 ソフトバンク H 11500 9月
L 8220 11月
変動値幅 3280 変動率 28%
その後の戻り高値 9597 戻り値幅 1377
戻り率 16.7%
同じグロースでも2と3は高値の位置が7月と9月にずれる。1は1月なので、1はこのままでは年足は陰線確実だろう。良いところが無かった年である。来年も悪いな。
2と3は年足は現時点では短陽線だが、上ヒゲが長く弱い足で天井したかもしれないという足である。仮に10年上げの大天井なら売るしかない!ということで僕は売るのね。
グロース銘柄の長期の足では前回安値はリーマンショック時の2008年10月と09年3月の2点底からほぼ10年ずっと上げっぱなしで3段上げ、今年大天井したものが多い(まだ疑いの段階だが、アップルの2割押しからみて世界的にグロース相場は終わったと思うので、、)今後少なくとも2-3年はグロース総体の激しい下落の時間が来る可能性は高い。ほぼ下げきったと見える5401でさえ、さらに今後まだ連れ安、底練りの時間だろうと思う。低位株全体の大底も2020年か21年と見ている。(高値2007年から下げ14年の周期だから)だから、まだ買ってはならない。2000年の林の爺さんの失敗と同じことになる(買いが2年早すぎたと後で自分で書いていたろ?)と思う。事実、爺さんの古い弟子でも下手な人は既にボチボチ買い始めているようだ。まだ早い!つーの。(爆)
上げ相場というものは、押し目は浅く25日移動平均線に触れると反発して上げるという特性があり、下げ相場というものは突っ込みが深く戻りが甘いので50日移動平均線に触れると上げ詰まってまたお辞儀するという繰り返しが多いのである。
だから2、3とも戻ったところをそっと置くように分割して適当に売ってあとはほっておけという事なのである。
5401もまだ下がるから買うのは早すぎる。売ってもたくさんは取れないが、買うよりはまだマシだろうと思うな。底練りではアノマリーなんて実は起きないのである。(調べれば馬鹿でもわかること、、、笑)